最近色々なメディアで腸内フローラと云う言葉を耳にするようになりました。
腸内には多種多様な細菌がおよそ100〜200種類が生息しています。それらの菌は大きく善玉菌・日和見菌・悪玉菌に分類されそれぞれグループを形成して腸壁に生息しています。それらは顕微鏡下であたかも花畑の様に見える事から、フローラ(花畑)と名付けられたのです。
それらの菌の種類と量のバランスが崩れると、便秘ぎみの人、逆に下痢ぎみの人などが生まれます。それどころか、近年の研究によってアトピーや花粉症などのアレルギー疾患にもこの腸内細菌のバランスが関わっている事が判ってきました。そればかりか原因不明の自己免疫疾患の中にもこの腸内バランスが関与している場合があるのではないか、と云う報告もあります。それで最近腸内フローラが俄然注目を集め始めたのです。
ところが最近、口腔内フローラと云う考え方も注目を集めています。
口腔内の細菌は腸内と比べて多いのか、少ないのか?
実は口腔内は腸内より圧倒的に多く700〜800種類の菌が住んでいます。口腔内フローラは腸内フローラよりもずっと豊か(?)で、腸内フローラと同じように善玉菌・日和見菌・悪玉菌に分類されます。悪玉菌は虫歯を作り(虫歯菌)歯周病を悪化させます(歯周病菌)。日和見菌の代表はカンジダです。普段悪さをしませんが体力が落ちたり、他の菌の勢力が衰えると力を増し、口内炎のような症状を起こします。では善玉菌は何をしているのでしょうか?
ここからが私たち歯科の関わる所ですが、この事に付いては次回のブログで詳しくお話しします。
お楽しみに。